資本主義の本質
資本主義の本質は、成長点に人材や、資金を集中させる事である。逆に成長点から外れれば、衰退が加速する。
東京一極集中が進み、地方が衰退したのは、人材が東京に流れた事もあるが、地方の預貯金が、その地方では運用されず、すべて東京で投資されたからである。 資本は、経済の成長点を求めて、自由に動き回ることができる。
結果、地方は急速に衰退した。 今、日本の株価が世界と比べてパフォーマンスが落ちているが、海外に資金が流れ出し、日本全体の地方化が進んでいるのではないか?
http://finance.yahoo.com/q/bc?s=^DJI&t=6m&l=on&z=m&q=c&c=^N225
民主党政権が誕生した9月以降、株価の下落が顕著であるが、誰が株式を売っているのか? と見れば、主に信託銀行であり、外国人ではない。つまり、日本人自身が、日本を見捨てて海外に資金を移動しているのである。証券会社のセミナーに行くと、最近は投資先として勧められるのは、ブラジルとかアメリカの株式である。
http://www.traders.co.jp/domestic_stocks/stocks_data/investment_3/investment_3.asp
資本主義について最初に実感したのは、光通信の研究をしていた1990年代後半である。当時、ITバブルに向かって光通信技術への投資が進んでいたが、アメリカ市場の成長率が、日本やヨーロッパと比べて顕著に高かった。人材や資金の移動に対する抵抗が小さいのである。
逆に日本のような既得権社会では、一度採用した人材を解雇することは簡単ではない。逆に採用もそれだけ慎重となり、有期雇用とか、非正規とか、差別的待遇がまかり通っている。 社会のセイフティーネットも企業が負担しており、いったん解雇されるとホームレスへ一直線である。
結果、人材の移動への抵抗が大きく、経済の成長点が出来にくい。 以前は、日本全体が若かったので、それでも問題がなかった。 現代の高齢化社会において、第二のホンダやソニーを誕生させる事は至難の業であろう。
その結果、1500兆円とも言われる日本の個人金融資産は、海外に向かい日本国内には投資されない訳である。 日本に成長点をつくるには、ベーシックインカム等のセイフティーネットを整備して、人材の流動化を進めるしかないと思う。
http://ameblo.jp/takapon-jp/entry-10309923304.html
http://ameblo.jp/takapon-jp/entry-10308808731.html