やはり神様は必要だ

こんな事を言うと叱られるのかも知れないが、やはり「神様」の概念を導入した方が、うまく行く場合が多いと思う。

モントレーでやってるらしいTEDの講演には、面白いものが多い。ベストセラー作家の Elizabeth Gilbert の講演も印象的である。彼女は、「なぜ聖霊を導入する必要があるのか?」について具体例を挙げて説明している。すべての問題は、ルネサンス期に神を葬り去って、人間中心主義を導入した点にあるのだと。 神を導入することによってもたらされる「贖い」や「救い」について、すなわちキリスト教の本質について分かりやすく述べられている。
http://www.ted.com/talks/lang/jpn/elizabeth_gilbert_on_genius.html

神の創造物を観察する科学者であれば、神を感じるのは容易である。 自らが創造する技術者や芸術家においても、神を導入し、謙虚であった方が良い。自分の中に「太陽を飲み込んでしまう」のは危険である。 イエス・キリストの功績は、どのような神様を導入すれば、社会や人生がうまく行くか? について考察した事だろう。宗教は社会のフレームワークである。
http://www.youtube.com/watch?v=7Nkp5aJ3uig
http://www.youtube.com/watch?v=RdopMqrftXs

そういえば中国人の友人が言っていた。中国では、腐った野菜に色を塗ったり、危険な農薬を使ったり、カネのためなら何でもする風潮が蔓延しているそうである。その原因は、「共産党が神を葬り去った事にある」、のだそうだ。

そう考えれば、天皇制というのも案外、良かったのかも知れない。 天皇(神)に献上するために、食品とか、工芸品とか、素晴らしいものを創り出す動機が生まれる。 天皇(神)が発言すれば、事業仕分けも、法人改革も簡単だろう。神の意志は既得権に優先するのだから。 正社員も、非正規も、天皇の臣民として平等である。 変な神様では困るので、日本人は、天皇を人格者になるよう育ててきたのだと思う。
http://www.cc.matsuyama-u.ac.jp/~tamura/ninngennsenngenn.htm

ある人によると、現代社会の神は2つあって、「市場」と「選挙」、だそうである。現代社会は、オカネとか、マスコミとか、社長とか、中途半端な神様に満ちている。間違った神様を信仰すると、不幸な社会(会社)になるのは当然だ。

有史以来、洋の東西を問わず、人間は神様を創りだしてきたのであるから、当然の結論であるのかもしれない。神様を除外しようとする文明の方が特異と言うべきであろう。